泰伯第八０３｜曾子疾あり、門弟子を召して曰く

曾（そう）子（し）、疾（やまい）有（あ）り。門弟（もんてい）子（し）を召（め）して曰（いわ）く、予（わ）が足（あし）を啓（ひら）け、予（わ）が手（て）を啓（ひら）け。

詩（し）に云（い）う、戦戦（せんせん）兢兢（きょうきょう）として、深淵（しんえん）に臨（のぞ）むがごとく、薄（はく）冰（ひょう）を履（ふ）むがごとしと。

而今（いま）よりして後（のち）、吾（われ）免（まぬが）るるを知（し）るかな、小（しょう）子（し）。

曾子が病になった。門人たちを呼んで言いました。

「私の足を出しなさい。私の手を出しなさい。

詩経に『恐る恐る慎重に、深淵を覗き込むように、薄氷を踏むように、』とある。

これからはもうその心配もなくなる。そうだろう、みんな？」

• 曾子：孔子の弟子
• 疾：病気、病
• 門弟子：弟子たち
• 詩：『詩経』のこと
• 戦戦（兢兢：恐る恐る慎重に